「就活」というと、多くの学生は「定年まで働ける会社を探す」という意識を持ちがちです。もちろん、理想の会社に巡り合って長く働けるに越したことはありません。しかし実際には、社会人の半数以上が転職を経験しているというデータもあります。今や“終身雇用”を前提にしたキャリアプランが当たり前ではなくなりつつあるのです。そこで、あえて「将来的に転職する可能性」を考慮した上での会社選びが重要視されています。本記事では、就職活動を行う上で転職を視野に入れるメリットや具体的な選定ポイントを解説します。
結論:転職を視野に入れる就活がリスクを減らす
結論からいうと、「入社後にいつか転職するかもしれない」という視点を持って会社選びをすると、以下のようなメリットがあります。
- 入社後のキャリア形成がイメージしやすい
- 3年・5年先を見据えて、どんなスキルや経験を積むべきか具体的に考えられる。
- 自分に必要な条件を明確にできる
- 人間関係・給料・労働時間など、将来転職を考える可能性が高い理由を事前に潰せる。
- ネガティブな転職を避けやすい
- 「やりがいがあれば低賃金や長時間労働でもいい」などの極端な考え方を修正し、バランスのとれた判断ができる。
厚生労働省の統計や民間調査などを見ても、多くの社会人が就職後5年以内に転職を経験しています。これは逆に言えば、就活時に「転職ありきの視点」を持っておけば、将来のリスクを減らしやすいということです。
根拠:社会人の半数以上が転職を経験
多くの人が「慎重に選んだ会社」を辞めている
あるアンケート(20~60歳代の社会人男女500人対象)では、半数以上が転職経験ありという結果が出ています。誰もが「ここなら長く働ける」と思って入社しているはずですが、実際には様々な理由で転職を決断しているのです。
転職のタイミングは5年以内が多数派
リスクモンスター株式会社が実施した「社会人の転職事情アンケート」によると、転職経験者の9割近くが入社後5年以内に転職していると回答しています。

- 「1年以上~3年未満」が最多(25.4%)
- 「3年以上~5年未満」(19.4%)
- 「半年以上~1年未満」(13.8%)
これらのデータから見ても、5年というスパンでキャリアの方向性を大きく変える社会人が多いことがわかります。
転職する理由:上位3つは会社選びの“要チェック項目”

上記アンケート調査で明らかになった転職理由の上位3つは以下のとおりです。
- 人間関係(30.0%)
- 給料(26.9%)
- 労働時間(21.9%)
この3つは、新卒で会社を選ぶ時点で絶対に軽視してはいけないポイントといえます。
人間関係
- 社内の雰囲気や上司との相性は、実際に働いてみないとわからない部分も多いです。
- ただ、面接対策として社員に直接質問する、OB/OG訪問をするなど、可能な限り情報を集める方法はあります。
給料
- 初任給だけでなく、昇給やボーナスの基準、業績連動の有無などは、しっかり確認しておきましょう。
- 「やりがいがあれば給料は二の次」という考え方は、後々のモチベーション低下につながるリスクがあります。
労働時間
- 残業時間や休日出勤の実態、残業代の支給状況などは、企業研究や面接で必ずチェックしましょう。
- 長時間労働が常態化している企業で、プライベートや健康を犠牲にする働き方が何年も続くのは大きなリスクです。
転職を前提にした就職活動のポイント
1. 5年で辞めると仮定して何が得られるか考える
「もし5年後に転職するとしたら、その5年間でどんなスキルやネットワークを築けるか?」という視点を持つと、企業の選び方が変わってきます。たとえば、成長業界で多角的な経験を積める企業や、研修制度・OJTが充実している企業は、転職市場で評価されるスキルを身につけやすいでしょう。
2. ネガティブな転職を避けるために、条件を洗い出す
- 人間関係・給料・労働時間は特に要チェック。少なくとも自分が譲れない条件を明確にし、2つ以上は妥協しないことをおすすめします。
- 「やりがい」「社風」なども大切ですが、不確定要素が大きいため、客観的な基準と併せて総合的に判断しましょう。
3. 短期・中期・長期のゴールをイメージする
- 入社後1年目:基礎を身につける期間。がむしゃらに学び、実務経験を積む。
- 3年目:スキルや経験が社内外で評価され始める時期。第二新卒としての転職も可能性が高まる。
- 5年目以降:専門性やマネジメント能力が評価され、さらにキャリアの幅が広がる。
あらかじめゴールを設定しておくと、「これを達成するために頑張る」という明確なモチベーションにつながります。
まとめ:転職を想定すると会社選びは180度変わる
「終身雇用の崩壊」が叫ばれる現代において、転職は当たり前のキャリアステップになりつつあります。就職活動の段階から「5年後に辞める可能性もある」と考えることで、会社選びの基準をより現実的に捉えられるでしょう。
- 5年以内の転職が一般的
- 転職理由の上位3つ(人間関係・給料・労働時間)に妥協しない
- 短期・中期・長期のゴールをイメージしてスキルを習得
もし、入社して何らかの不満があっても、「このスキルを身につける」「この資格を取得する」という明確な目的があれば、最低限のモチベーションを維持できます。そして、実績やスキルがあれば、より良い条件で転職するチャンスも広がるのです。

転職を前提にするという考え方は、一見ネガティブに感じるかもしれません。しかし、長いキャリアを見据えた“保険”として考えれば、むしろ現実的でメリットの大きい手段といえます。「5年間でどのような成長をし、何を実現したいのか?」—この問いを軸に、今の就活や企業研究を見直してみてください。きっと、あなたにとって理想的な会社やキャリアパスが見つかるはずです。
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