2020年博報堂生活総研の生活定点調査で、本業の他に副業をしたいと回答した方は23.5%と2018年比3.4%増でした。
近年、本業以外の収入源を作る働き方が注目されています。
なぜここまで副業が注目されているのか、事例を交えてご紹介させて頂きます。
副業という選択肢を持つことで、自分自身のキャリアの選択肢がさらに増える可能性がありますので、ぜひ最後までご覧ください。
就活で副業可能な会社選びが大切な理由
副業ができない会社に就職してしまうと、就職後に何か別のことにチャレンジしたいと思った時に選択肢が転職しかありません。副業が可能であれば、少しずつその仕事にチャレンジすることも可能になりますし、多様な仕事経験は、有意義なキャリア形成に繋がります。
終身雇用制度が一般的でなくなった現在、15~20代半ば位の方で、転職経験なしの割合は79.4%に対し、55〜64歳では36.4%と多くの方が転職を経験されています。
(総務省統計局の平成29年就業構造基本調査で、各年代の男女対象に実施したアンケート)
また、新型コロナのように業界や会社が大きな影響を受けて、事業継続が難しくなることもこの数年で皆さん実感されていることでしょう。
そして、非対面、オンライン化が加速度的に進み、出社しなくても仕事ができる仕事とそうでない仕事が完全に分かれたり、リモートワークで残業代が減るなどといった影響を受けている方もいらっしゃいます。
そういった不透明な未来をしっかりと想定してキャリアを考えることが、一層大切になり、副業が可能であるということの重要性を理解していただく必要があると考えます。
就活と転職で重要!副業可能な会社選びのポイント4選
では、副業が可能な会社を選ぶ際に重要視すべきポイントを4つに絞ってご紹介します。
「副業OK」「副業可」と記載がある求人を探す
現在、多くの求人サイトが「副業OK」「副業可」で検索が可能になっています。
基本的に会社の規定は守らなければいけません。入社してしまえば、副業しても大丈夫だろうという甘い考え方は捨ててください。減給や始末書といったペナルティよりも会社から信頼を無くしてしまうことは、皆さんが想像している以上にデメリットがあります。
今は多くの求人で「副業OK」となっているため、この検索機能を活用して、キャリアの選択肢を広く持った就職活動を行なって見てください。
副業の内容に制限があるか
副業OKといっても、企業によりさまざまなルールが設定されています。
働く上限時間であったり、同業はNGといったルールが企業ごとに設定されています。
面接時に質問することは、伝え方次第で前向きな質問として捉えられますので、ぜひ詳しく聞いて見てください。
■伝え方のポイント
・リスクを理解している→内部情報を漏らさないよう、注意が必要ということを理解している
・新しい価値を提供できる→外部の会社と仕事をすることで、自社にはない情報やノウハウを獲得できる
・本業を疎かにしない→あくまで補助的な役割を副業で行うというスタンスを明らかにする
副業可か、副業推奨か
副業が許可されている会社か、副業を推奨している会社かは、重要なポイントです。
副業が許可されているだけだと、可能であるだけで、あまりよい印象をもたれない可能性もあります。社員が副業をすることはメリットがある反面、転職してしまうなどのリスクも発生します。また、副業が忙しくなり、本業に支障をきたすなど、本末転倒な取り組みになってしまうこともあります。
逆に副業を推奨している会社の場合は、メリット、デメリットを承知した上で、それでも価値のある活動だという認識をしている会社が多いので、副業をすることで評価も上がり、キャリアアップすることができるので、心身ともに充実した仕事をすることができます。
先輩社員たちが副業をしているかどうか
副業可の会社に多いパターンとして、本業の業務量が多く、副業をする時間を確保することができないということがあります。
人的リソースが逼迫している会社や一人当たりの業務量の多い会社は、副業が可能であっても副業をする余裕がないため、残業が多い会社では、なかなか副業に取り組めないということを前もって理解しておきましょう。
ただ、そういった環境であっても、人によっては業務を効率化し、積極的に副業に取り組み、人の倍のスピードで成長していく社員もいます。あくまで、環境の中でどのように取り組むかは自分次第なので、残業が少ないから副業しやすいということでもないことは理解しておきましょう。
副業や転職を見越した会社選びが就活には重要と実感
副業や転職を見越した会社選びが就活で重要となる例
介護職からIT系の企業へ転職し、副業も始めた方へ話を伺いました。
不規則な勤務形態の介護職は、体力的に長く続ける未来が想像できず、別の仕事がしたいと思ったため、転職を決心したそうです。
「以前は副業をしようと思う余裕も、できる気力も無かった気がします。コロナが始まり様々な業界が圧迫している現状を目の当たりにし、他人事ではない、職を失う事態に備える必要があると感じました。」
転職をきっかけに様々な業界が変わって行っていることに気づいたそうです。
そして、変わっていく世の中の変化に柔軟に対応する必要性を感じ、
「本業にしがみついているだけではダメだと思い、別でお金を生み出す副業に注目しWebライターを始めたのです。 残業も少なくITのセキュリティ上自宅に仕事を持ち込む機会もないため、副業に集中しやすいと感じています。」
こうしてスタートしたWEBライターの仕事により、本業とは別の収入源ができたことで、心にゆとりができました。また、WEBライターという仕事を経験することで、人にわかりやすく伝える「文章」という能力を手に入れ、本業にも良い影響が出たと実感したそうです。
会社からも優秀な人材は、重宝されます。
様々な経験は、自身のスキルアップに役立つでしょう。
学生の間に副業や転職を見越した就活をすることは、重要です。
就職活動は、長いキャリア形成を意識した選択肢の多い会社選びをすることが大切
常に変化を続ける現代社会において、自分自身を変化させずに価値のある社会人として居続けることは難しくなっています。誰にも真似のできない唯一無二の能力であっても、時代が変われば必要なくなる可能性があります。
そんな中で、様々な仕事にチャレンジできる「副業」という選択肢は、個人のキャリアを形成する上でとても重要な要素となります。生涯、新卒で入社した会社で働くという場合であっても、副業により得られる自分自身の変化は、大きな価値となります。
ぜひ会社選びの際は、副業というキーワードを気にしつつ、社会人キャリアの選択肢を広げる就活を心がけましょう。